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疾患編:「鼻腔異物」 



「鼻腔異物」は、鼻の中に物を詰めることで起こる状態で、これが原因で呼吸困難や感染を引き起こす可能性があります。特に小児で多いですが、小児だけでなく、高齢者や認知症患者などでも受診することがあります。


原因

鼻腔異物は通常、子供が好奇心から鼻の中に小さな物を挿入することによって発生します。「なぜ鼻に詰めてしまうか」という点については、いまだ謎であります。

大人では、事故や労働環境により粉塵や小さな物体が鼻に入り込むことがあります。


病態

異物が鼻腔に詰まると、肺への空気の流れが妨げられ、鼻閉や呼吸困難を引き起こすことがあります。

また、鼻腔の異物は感染を引き起こす可能性があり、これは鼻水、出血、または異臭を伴うことがあります。


必要な検査と所見

鼻腔異物を疑った場合は、まずは診察が必要です。

診察で異物が確認できれば、把握し、異物を取り除きます。異物の位置や種類によっては、鼻内視鏡検査、X線やCTスキャンなどの検査を行うこともあります。


鑑別疾患

鼻腔異物の鑑別診断には、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻腔内腫瘍などの疾患が含まれます。これらの疾患も鼻閉や鼻水などの類似の症状を引き起こすことがあります。

また、鼻の正常構造を「異物かな?」と疑われ受診されることもあります。問題がなければ安心できますので、疑った場合には受診していただくことをお勧めします。


治療方法

異物は鼻の構造を理解している耳鼻咽喉科医によって処置されることが理想です。

これは、処置に慣れていることや、異物が深く、自分で取り出す試みが異物をさらに深く押し込む恐れがあるからです。

こどもは動かずに処置できないこともあるので、場合によっては全身麻酔を必要とすることがあります。

治療を考える際の注意点

治療を考える際には、異物の種類と位置、患者の年齢と一般的な健康状態を考慮する必要があります。異物を取り出す試みが異物をさらに深く押し込む恐れがある場合や、鼻腔の損傷や感染を引き起こす可能性がある場合は、特に注意が必要です。

ボタン電池や酸性のものなど、刺激の強いものが入った場合は、すぐに受診しましょう。


生活への影響と注意点:

鼻腔異物は、放置しておくと、鼻出血、鼻汁、鼻閉、咳、吐き気、嘔吐、喉の痛み、発熱などの症状を引き起こすことがあります。また、異物が気管や肺に入ることもあり、重大な合併症を引き起こす可能性があります。そのため、鼻腔異物を発見したら、早急に医療機関を受診することが重要です。とくにボタン電池による鼻腔異物は組織傷害性が強く、24時間以内に半数で鼻中隔穿孔を生じるとされている。早期に取り除く必要があります。


「入れないでね」と言っても詰めてしまうことがあります。

家庭では、小児が小さな部品や食べ物を誤飲することを防止するため、小児が手の届く場所に危険なものを置かないように注意しましょう。

また、食事中に遊びをしているときや、慌ただしいときに、口に入れるものを間違えることがあるので、食事中は静かに食べるように促しましょう。


Point

・鼻腔異物は鼻にものを詰めてしまうことで、鼻閉や感染をひきおこす

・異物を疑った場合には、耳鼻咽喉科への受診を推奨する

・場合によっては全身麻酔が必要なこともあり、特に電池類は早急な受診が必要

・生活の中では、できる範囲で小さな部品や玩具を置かないようにする


文章、監修:上野貴雄・野田昌生 イラスト:野田昌生

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